【コラーニング導入会社インタビュー】DX推進の初手。攻めのIT経営を進めるアサヒグループ食品が組織横断で取り入れた“秘策”とは?

2021-01-08

はじめに

アサヒグループホールディングスは、「DX銘柄2020」(※)に選定され、2019年に策定した「ADX戦略モデル〈Asahi Digital Transformation〉」を計画・実行している点が“攻めのIT経営”として、高く評価されています。
※DX銘柄=経済産業省と東京証券取引所が実施するデジタルトランスフォーメーション銘柄

デジタルを活用し、会社全体の業務の高度化・効率化を推進するため、経営企画部 IT戦略グループ内に誕生したDX推進チーム。組織としてデジタル推進を目指す中で直面したのは、デジタルリテラシーのばらつきと、部門間のデジタルスキルの共有が十分に行えていない現状でした。
数々の課題をどのように乗り越えていったのでしょうか。

今回は、アサヒグループの食品部門を担うアサヒグループ食品株式会社のDX推進を担当する、経営企画本部の畠さんと石渡さんに、DX推進の秘策として「コラーニング」を導入した背景と、今後の展望などをお伺いしました。

畠 徳望博 様
石渡 寛基 様

アサヒグループ食品株式会社
企画本部 経営企画部 IT戦略グループ

ブランド毎にガラパゴス化していくデジタル施策への危機感

「アサヒグループ食品株式会社」は、“ミンティア”や“一本満足バー”などの食品を製造・販売する「アサヒフードアンドヘルスケア」と、“おみそ汁・スープ”などのフリーズドライ食品を製造・販売する「アマノフーズ」、そして“乳幼児ミルク・ベビーフード”などの乳幼児・妊産婦向け商品を製造・販売する「和光堂」の3社が統合され、2015年に誕生しました。

現在は各ブランド毎に商品開発やマーケティングを行っており、社員は自身のブランドに対して、高い理解度をもって商品開発や販促に取り組んでいます。
一方で、課題となっていたのは、デジタルを活用したコミュニケーションの高度化・効率化について、ブランドを横断した知の共有が、十分にできていないことでした。

 

畠さん:アサヒグループとしてDXを推進していく中で、アサヒグループ食品もデジタルを活用した業務の高度化・効率化の推進を実施するため、経営企画部 IT戦略グループ内にDX推進チームが結成されました。

一口にDXと言っても、IoT、RPA等の導入からビジネスモデルの変革まで幅広い意味があります。その中で、我々はどの領域から実行してくべきかというところでまず社内を見渡した時に、一番直面している課題として、デジタルを積極的に活用し、取り入れていく風土づくりが必要だと感じました。

今後、企業としてデジタル対応がますます求められる中で、デジタルを活用すると、こんなことができるようになるんだ!という可能性を感じてもらうためには、何をすべきかを考えました。最初は、本当に手探りでしたね。

石渡さん:そうですね、試行錯誤の日々でした。さらなる課題として、ブランドによって、デジタルマーケティングの活用度合いが大きく異なるという点もありました。例えば、マーケティングチームのなかでは、がっつりデジタルの施策をやっているブランドもあれば、アナログな施策のみを展開しているブランドもありましたね。

位置づけはあくまでも自己研鑽。自らのスキルアップのために、ポジティブに。

試行錯誤で歩み始めたDXの道。その1つの施策として、事業・ブランドを横断して、デジタル戦略について情報共有をする会議を設置したDX推進チーム。いざ会議を開いてみると、またすぐに新たな課題にぶつかります。
一歩進めば、また立ち止まり、また一歩進みと、先が見えないなかでも、着実にDXの歩みを進めたアサヒグループ食品。その軌跡を辿ります。

 

横文字の多いデジタルマーケティング、理解しながら会話するための「共通言語」の必要性。

石渡さん:事業を横断したコミュニケーションの機会が増える中で、コミュニケーションの精度を上げるためまずは共通言語を作りたいなと思い、いきなりレベルの高い研修を受けるというよりは、デジタルに対して苦手意識がある社員も、ライトに、軽く勉強できる機会がほしいなと思っていました。

畠さん:そんな矢先に、私がベットの上でFacebookを見ていたんですね、すると広告でコラーニングが出てきたんです。DX化の手段として、気軽に、自分のタイミングでデジタルマーケティングが学べるアプリ。「ほぉ、こういうやり方もあるんだ」という発見がありました。

畠さん:デジタルに対して苦手意識や抵抗感がある社員もいるなかで、社員みんながポジティブに使えるものじゃないと広げるのが難しいなぁと思っていました。無理やりやらされる研修とかって、いやじゃないですか。さっそく、コラーニングについて話を聞くことにしました。これがコラーニングとの出会いですね。

 

苦手意識の強いデジタル、「自己研鑽」、あくまで自分のためのスキルアップとしてポジティブにデジマ学習を開始。

畠さん:あくまでもコラーニングの位置付けを「自己研鑽」というところに置いたんです。業務としてではなく、これからのビジネスマンにおいてデジタルマーケティングの知識っていうのは、持っておいて損はないものですし、求められるスキルでもあると思うので、「自己研鑽」というスタンスで声かけをしていくことで、80人の人にやりたいと言ってもらうことができました。

畠さん:これをやってくださいっていうことはしたくなかったんですね。学習ってそもそも自発的なものだと思っているので、学びたい気持ちがないと難しいと思っています。
「こういうコラーニングというツールがあります。会社の経費で、デジタルマーケティングのスキルを学べますよ!」みたいな感じで、業務関係なくても勉強してみたい方にはぜひと声をかけていきました。

マーケティングチーム以外だと、営業チームにも声をかけました。昨今、EC業界のウェイトが大きくなっているなかで、そのEC業界の動きをキャッチアップする必要が営業チームにもあると考えたからです。声かけてみると、ぜひやってみたいという返答をもらって一緒にやっていくことになりました。

石渡さん:最終的に現在は、商品開発とか、広告・販促などを担当しているマーケティングチームが主体として、営業チームや広報などが所属する企画本部も含めたメンバーが利用しています。

DXに取り組む礎づくり。デジタルマーケティング人材育成サービス「コラーニング」を活用

アサヒグループ食品が、DX推進の中で共通言語をつくるために始めた「コラーニング」。「コラーニング」では、社員それぞれが自分のスマートフォンで、自分のタイミングでデジタルマーケティングを学習することができます。
コラーニングでの学習を進めるうちに、社員にも変化がみられ始めました。

 

デジタルマーケティングの共通言語ができ、自分の意見を持てるように。

石渡さん:最初は、デジタルマーケティングが得意な担当者が、どんどん用語を使って話すのを、なかなか理解できなくて…。でも、コラーニングを始めると、だんだん分かるようになってきて自分の意見も持てるようになりましたね。

畠さん:なんといっても、デジタルマーケティングの領域って横文字が多いじゃないですか。それを知らないのも恥ずかしいんだけど、それを聞くのはもっと恥ずかしいっていうのがありますよね。分かった風でいて、そのままで終わっちゃう、っていうのが”あるある”だと思うのですが、いろんな単語が出てくるのを、これまでは“知った風”でいたのが、“知った状態”にできたのではないかと思います。私も含めてですね(笑)

 

ベースを理解しているからこそ張り巡らされるアンテナ。日々の業務で気づきや疑問を得るように。

石渡さん:コラーニングを学習してデジタルマーケティングの知識を身につけることによって、日々の業務のなかでもアンテナが立って、いろんな気付きや疑問を得られると思うんですよね。そこから、また本やネットで調べて学習したり、そういう動きにつながっていけばいいなと思っています。

畠さん:実際にあったのが、コラーニング導入してから1ヶ月か2ヶ月くらいの時に、営業部のあるメンバーが、スマホでアマノフーズの広告を見つけたらしいんですね。それをコラーニングを利用しているメンバーが集まっているチャットグループで「これは何広告でしょう?」と、送ってくれたことがありました。これまで見てもなんとも思わなかったことも、知識をつけることで、アンテナが立ち、なんだろう?と考えられるようになる、こういうシーンを増やしたいと思っています。

顧客起点で、オンラインとオフラインの垣根をなくしたデジタルマーケティングへ

軌道に乗ってきた、アサヒグループ食品のDX推進。
最後に、DX
推進チームが描くさらなる未来図を伺いました。

畠さん:いまは、オンラインとオフラインの世界を分けて、施策を考えたり、分析をしているのですが、これからの世の中はその垣根がなくなっていくというなかで、我々も顧客を起点に考えて、ネイティブにオンラインとオフラインで分断せずにマーケティングを行えるようになりたいと思っています。

また、知識がないと、広告代理店さんなどからの提案を受けた時、その良し悪しの判断がなかなかできないんですよね。いただいた提案の中から選ぶことしかできないので、知識をもってフィードバックや要望を伝えられるようにしたいですね。

まだ現状は、コラーニングでの学習を通して、言葉を知るとか知識を身に着けるという段階なのですが、今後はもっとデジタルを有効活用し、会社全体の業務の高度化・効率化につなげていけたらと思っています。そのためにも、デジタルの活用に前向きに取り組んでもらえるメンバーをどんどん増やしていきたいですね。

(インタビューご協力:アサヒグループ食品株式会社様

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